千葉市議会議員 桜井 たかし 氏 | 幕張新都心 MICE・IRを考える

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千葉市議会議員 桜井 たかし 氏

千葉市に求められるのは2番手、3番手からの脱却
IR議連事務局長からの声




花見川区 桜井議員

東京圏に位置する千葉市は、常に「2番手、3番手」というイメージを持たれる。今後の千葉市の発展のためには、まさに千葉市が「2番手、3番手」から脱却し日本経済を牽引していくほどの意気込みを持つ必要があると桜井たかし氏は語る。千葉市発展の新しいチャレンジの可能性を秘めるIRについて、IR議連事務局長であり千葉市議会議員である桜井たかし氏にお話を伺った。

幕張の魅力とそこに住む市民の反応

これから日本は人口減少に拍車がかかり経済のパイも縮まっていくことは確実です。そのような中で、観光政策、特にインバウンドで経済の活性化を目指すことは国策の柱の一つです。
ところで、幕張には、羽田空港と成田空港の中間という立地の良さに加え、富士山と夕日を同時に眺めることができるという絶好の観光資源があります。さらに国内屈指のMICE機能を有する幕張メッセがあり、その経済効果は県内で981億円、全国では3,500億円に上ります(平成26年度)。昨今、千葉銀総研のIRについての調査データが、新聞で報道されました。IR誘致に懐疑的な市民が多いという内容です。しかし、調査項目には、IRは税金を投じないことや法制度の下でリスクコントロールが十分に講じられていること、収益の一部を、地域のインフラ、教育、福祉に回すことができる等、国の方向性が固まっているにも関わらず、これらには一切触れておらず、公平さの点で疑問が残るものでした。

以前、私の友人である60代の米国人にラスベガスの印象を聞いたことがあります。
「ラスベガスって、マフィアに牛耳られているの?」
「いや、マフィアはとうの昔に一掃されたよ。今、ラスベガスは劇場、ショービジネスのメッカで、家族連れでも、カジノを利用しない人でも十分楽しめる街になっている。
ただ、自分の親の世代には、ラスベガスに昔ながらのイメージを持っている人もいるけどね。」

私は、ギャンブルは一切やりませんが、議員になる前も含めて、ラスベガス、シンガポール、モナコ、マカオには行ったことがあります。
例えば、シンガポールのIRであるマリーナベイサンズ近辺は女性が夜一人歩きをしても安全な街でした。
世界でも屈指の経済活動が盛んである東京圏にIRが設置される可能性は極めて高く、手を挙げるのはまずは横浜、そして東京でしょう。果たして、そのとき千葉市はどうするのでしょうか。今こそ千葉市は、日本経済をけん引する意気込みを持ってIR誘致を図り、まさに「二番手、三番手からの脱却を図るべきではないでしょうか。

桜井議員インタビュー

1つ目の「千葉県議会と千葉市議会の動き」

実は、千葉市には3つのアドバンテージがあります。
1つ目のアドバンテージは、千葉県議会と千葉市議会の動きです。
千葉県議会では、平成25年10月23日に自民、公明、民主党の賛成多数により、また市議会でも同年12月16日に自民、公明、民主、維新などによる賛成多数により、IR誘致の決議が可決されました。IR誘致の決議が可決されたのは、国内では千葉県と千葉市だけです。また千葉市IR議連は、市民を対象としたIRの勉強会を開催してきました。特に、シンガポールの研究事例の報告会には、市民オンブズマンや商工会議所、PTA関係者など約50人が集まり、議論を深めることができました。市長マニフェストに「MICE戦略の更なる推進・IRの可能性と課題について研究を重ね、幕張新都心のアーバンリゾートとしての魅力を高める。」との記載もあります。

2つ目の「地元経済界の機運の高まり」

千葉市には、幕張新都心を中心とする新進気鋭の企業群による「幕張新都心MICE・IR推進を考える会」が平成24年(2012年)に発足し、14回勉強会を開催しつつ、県と市にIR誘致の要望書を提出しております。また、地元経済界、市民が一体となった一般社団法人「ちばの未来MICE・IR」は8年間かけて、研究、勉強会を開催し、具体的な基本構想を取りまとめています。

3つ目の「トップダウンではなく、ボトムアップ」

MICE・IRの勉強会を開催している「ちばのみらいを考える女性市民の会」は、女性の視点で子育て、福祉、ビジネスの分野で幕張新都心をいかにして魅力的な街にするか、幅広く市民対象に啓発活動をしております。幕張の海辺の活性化として、IRの可能性についても、勉強会を重ねています。

もちろん幅広い市民の理解を得るために、IRはどのようなものか、メリット・デメリットはそれぞれ何があるか、またデメリットについては、どのように軽減していくのか、冷静に説明していく必要があります。まずは正しく知ること。政争の具にしてはならないと思います。

「チャンスの女神には後ろ髪がない」

これは、レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉と言われており、好機を逃したら、それは二度と訪れない、ということを意味しています。

いまや全国の自治体間ではIR誘致合戦が始まっています。
「IR誘致はやりたいが、千葉は2番手、3番手で良いのではないか、まずは横浜や大阪での成果を見てからでいいのでは」というマインドでは、とうてい覚束ないでしょう。
私たちは、ポストオリンピックについて真剣に考える必要があります。消費税増税、人口減少、増大する社会保障費、経済活動の衰退など多くの不安材料があります。これら衰退の要素を防ぐためには大きなイノベーションが必要になります。IR誘致はそのなかのひとつではないかと考えています。

事務所内


プロフィール
桜井 たかし(さくらい たかし)
早稲田大学卒業、政策学校「一新塾」卒業。サラリーマン、学習塾設立の経験から、教育改革の必要性に目覚め市議会議員に立候補。平成23年4月に千葉市議会議員選挙で初当選。無所属、現在3期目。地元千葉市をより良い街にするために千葉市議会議員として活躍中。家族構成は妻、娘、猫。

桜井議員インタビュー後

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